イタリア語では、甘いものをDOLCE ドルチェと呼びます。
有名なイタリアのドルチェというと、ジェラ-トやティラミス、パンナコッタあたりでしょうか。
ケーキといえばお隣のフランスやオーストリアが有名なため、どうもイタリアのデザートといわれても、ぴんとこない方が多いのではないでしょうか。
代表的なイタリアン・ドルチェを紹介します。
ジェラ-ト
ジェラートはイタリア語で「凍った」と言う意味の名前がついた氷菓で、フィレンツェが発祥だとkいわれています。 果汁、果肉、牛乳、砂糖、時にはコーヒーや香草などを混ぜた物を凍らせて作るジェラ-トは、イタリア人にとっては欠かせないデザートです。おそらく、ジェ ラテリアと呼ばれるジェラ-ト店の存在しないイタリアの街は無いと思われます。
シチリアではブリオッシュに挟んで、朝食に食べたりもします。
ティラミス
北イタリア生まれのチーズケーキの一種。
語源のイタリア語 Tirami su! は「私を元気付けて」の意味。
近年生まれた新しいデザートで、発祥の地は確定されていませんが、発祥をめぐっていくつかの土地の間で論議がおこっています。
原料のマスカルポーネはロンバルディア州のチーズで、ビスコッティはピエモンテ州、クリームのベースとなるザバイオーネもピエモンテ州の郷土デザートです が、近年この原料はどこでも入手できるため、この2州に特定するのも難しく、ヴェネツィア又はトレヴィーゾがその地ではないかといわれています。
パンナ・コッタ
生クリーム、牛乳、砂糖を混ぜたものに、ゼラチンを加え冷やし固めたプディング。
つるりとした口当たりで、食後のデザートとしてもすんなり口に入りますが、生クリームがたっぷり入っているので結構こってりしています。
その発祥ははっきりとしていませんが、おそらくピエモンテが発祥の地ではないかと言われています。
イタリア全土で食されているデザートで、通常、ベリー系、キャラメルやチョコレートなどのソースをかけて食べます。
イタリアン・クリスマスの定番パンドーロとパネットーネ
先端のない円錐形が星型にえぐれていて8つの頂点があるパンドーロは、ヴェローナの銘菓です。
生地はやわらかいブリオシュ地で、バニラ風味。形状は。主な材料は、小麦粉、砂糖、卵、バター、カカオバター、天然酵母など。食べる前に粉砂糖をまぶします。
「大きなパン」という意味のパネットーネは、ミラノの銘菓です。
パネットーネ種の酵母を用いてゆっくり発酵させたブリオッシュ生地の中に、ドライフルーツを刻んだものを混ぜ込んで焼き上げた、柔らかなキノコ型の菓子パンです。
賞味期限は長く、大体6ヶ月位。パネットーネ酵母は流通を拒んでいるため、イタリア国外での製造が難しいそうです。
このパネットーネに似た生地を使ったお菓子に、復活祭に食べるコロンバがあります。
鳩の形で、生地にドライフルーツ、アーモンドが練りこまれていて、表面に細かい砂糖菓子がまぶしてあります。
カンノーロ
シチリアの菓子の中でももっとも有名な菓子のひとつ。
元々は、謝肉祭を祝って作られる季節菓子だったそうですが、現在では一年中目にすることができます。
小麦粉ベースのパスタを薄くのばし、正方形 に切ってから金属製の円筒に巻き付けて低温の植物油かラードで筒状に揚げた皮の中に、甘みをつけたリコッタ・チーズにバニラ、チョコレート、ピスタチオ、 マルサラ酒(シチリア地方のワイン)、ローズウォーターやそのほかの風味のうちいくつかをまぜ合わせたクリームを詰めたものです。シチリア地方では羊乳製 リコッタが使用されます。
ジャンドゥ-ヤ
ヘーゼルナッツを主としたナッツ類のぺーストとチョコレートを混ぜたクリーム。
もととなったのは、1852年にトリノのカファレル社が作ったチョコレート菓子゛ジャンドゥイオッティ″です。ナポレオン政権下で不足していたカカオを補うために、この地方で獲れるヘーゼルナッツを混ぜたことから生まれたそうです。
カントゥチーニ
カントゥチーニは、中世トスカーナ地方のプラトで誕生した、アーモンド風味の硬いビスケットです。
小麦粉、卵、塩、砂糖、イースト、アーモンド、ピスタチオなどを原料としていて、とても固いため、ヴィン・サント(甘口ワイン)と言ったデザート・ワインや、カフェに浸し、柔らかくなったものを食べることが多いです。
アマレッティ
非常に軽い食感のメレンゲ菓子で、小麦粉の変わりにアーモンド・プードルを使っているのが特徴。通常のビスケットのようにバタ-や油を使わないのも特徴。また、スイート種(甘扁桃)とビター種(苦扁桃)両方のアーモンドを使用するため、ほろ苦さがあります。
アマレッティには柔らかいサッセロ風、と固いサロンノ風があります。
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